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こんばんは!
東雲よはんそんです。
小説家になろう様の方で、そろそろ更新を再開します、と言っておきながら中々更新していない東雲よはんそんです。
土下座モノですね……すみません。
中々難産で思うように話が進まないがために、こちらでこっそりと現実逃避しにきました。
突発的な思いつきで書いているのでオチがあるかわかりません。短編なのか、一話完結型連載風味なのかすら謎……
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東雲よはんそんです。
小説家になろう様の方で、そろそろ更新を再開します、と言っておきながら中々更新していない東雲よはんそんです。
土下座モノですね……すみません。
中々難産で思うように話が進まないがために、こちらでこっそりと現実逃避しにきました。
突発的な思いつきで書いているのでオチがあるかわかりません。短編なのか、一話完結型連載風味なのかすら謎……
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美しい白銀の髪。
美しい白の顔。
人には無い、美しき人の姿をした彼は。
真白き方、と呼ばれている。
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「……散りゆく桜は美しいね」
華吹雪の中、大きな桜の木を見つめて呟いた。
春特有の温かい風が花弁を散らし、舞わせている。その花弁をまとうかのように立つ彼は真白き方。
この土地の神として、古くから人々に崇められている。
穏やかで心優しき神だと。
この地に住む人々のため、その力を惜しむことなく貸してくれる善い神だと。
けれど、私は知っている。
善い神といわれるこの人は古くから、それこそ人々に崇められる前からこの地に縛り付けられている事を。
「真白き方」
「なんだい? オウリ」
「……いえ、なんでも……ありません」
「そう?」
この桜の木は古くからこの地に植えられている。
正確には、真白き方がこの地に縛り付けられた時から。
この桜は、真白き方を縛る呪いだ。
そして、私は――――。
「ねぇ、オウリ」
「……はい」
「君が最後の一人だね?」
「はい……そうなってしまいました」
「そう。……君がかの一族の末裔か。……ねぇ。オウリ?」
私は真白き方を御した一族の直系だ。
真白き方を敬い、そしてこの地に封印し、監視する一族。
私はその最後の一人。
この桜は、私たち一族の罪の証。
真白き方は、こんな風に人間が支配してよい方ではなかったのに。
「ねぇ、オウリ。君は伴侶を迎えない。そうでしょう?」
「はい、そのつもりでおります」
「ならば、ねぇ? 君が死を迎えるその前に、君の力で私を滅してくれるでしょう?」
何せ、私を支配できるほどの力を持つ一族に生まれたのだから。
そう言って、穏やかに笑った。
「……」
「一族の直系である君の血に宿るその力は、歴代最高だよ。……私にはわかる」
だから。
滅してくれるでしょう?
風が私と真白き方の間に桜吹雪を起こす。
風にあおられる、白銀の髪。
桜に映える、美しい白のカンバセ。
「真白き方が、お望みならば……」
真白き方。
私に支配されながらも、悠然と構えるその姿。
私の心をとらえるその瞳。
支配されているのは、きっと私の方なのだろう。
END
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